中学生の少年、蒼月潮は寺の住職である父紫暮と二人暮らし。
ある日、紫暮に命じられるまま自宅の蔵を整理していた潮は、地下室でとんでもないモノを見つけてしまう。それは、遥けき彼方より民に恐れられ、蔵の中で
“いつか絶対この槍で滅ぼしてやる”そう宣言した潮はバケモノに“とら”という名をつけ共に行動していた。また、とらも隙を見て潮を喰らうべく憑いていた。
奇妙なコンビが誕生した最中、潮の通う中学校で旧校舎に
自殺未遂を繰り返し、校内では「死にたがり」で有名な羽生礼子。
ある日、麻子らと展覧会に出かけた潮は数々の絵が並ぶ中、礼子像の絵に目を止める。
やがて、礼子像が「死にたがり」の礼子と同一人物で道雄の一人
工事現場で起きた大量惨殺事件をニュースで知る潮。遺体には鋭い歯型があったことから真っ先にとらへ疑いの目を向ける。やってないと身の潔白を証明するとらだったが、妖化してまで責める潮に逆上、街へ飛び去ってし
闇の世界に生きる符術師、鏢。
かつて最愛の妻と子供を失い、自らも大きな爪跡を負った彼は、敵であるという妖怪を探し続けていた。覚えているのは暗闇から突然現れた黒いカゲ……。
そんな時、香港でとらが映った
夏休みに海水浴場にやってきた潮達は悪戯坊主中島タツヤと出会う。最初は気を良くしていた潮も度が過ぎた悪戯に逆上、手を上げてしまう。泣きわめくタツヤに寄り添った麻子は幼き日の昔話を語り出して――…
一方、
母が妖怪たちの憎しみを買いながら今も生きている。驚愕の事実を海座頭から聞かされ、居ても立ってもいられない潮は、改めて紫暮に尋ねるも鼻先であしらわれてしまう。
潮を撒いた紫暮は自身が属する光覇明宗総本山
母を探しに旅に出た潮ととら。空路で北海道を目指す最中、パイロットである父を失い悲しみに暮れる少女、檜山勇と出会う。父の死は自衛隊員厚沢による操縦ミスだと責める勇に対し、バケモノの仕業だと弁解する厚沢。
とらの決死の胴体(?)着陸が成功し、事なきを得た潮達は仙台市内へ。
だが、間髪入れずに潮の叫びが街中に響く。なんと紫暮から受け取った旅費を全て無くしてしまったというのだ。呆れるとら、途方に暮れる潮のも
遠野の里で潮ととらは病弱な少女、鷹取小夜と出会う。
彼女は代々、鷹取家の繁栄を支え続けている”オマモリサマ”を慰めることを強要されてきた白き髪の一族だった。やがて彼女はオマモリサマについて語りだす。
鎌鼬の隠れ家で旅支度を整えていた潮。静かな夜を迎えるはずだったが、庭先の水鏡で何かを叫び続ける麻子を予見してしまう。鎌鼬兄弟が知る、「雲外鏡」に助けを求めるが…。
一方、理由もなく潮が学校に来なくなっ
遠野を離れ、北海道へと再び歩み始めた潮ととら。
だがその道中、妖たちが潮の母の名を口にしながら次々と襲い掛かる。訳が分からず応戦せざるを得なくなった潮はとらと離れ離れに―――。やがて逃げ込んだ森の中で
執拗に追う妖怪たちに防戦一方の潮は河童から母の話も聞けぬまま森の中を逃げ続けていた。
やがて、周囲に霧が立ち込め……潮の眼前に巨大な屋敷が現れる。
門が開きどこからともなく降ってくる声。「蒼月潮、中に
ついに旅の終着点である北海道に辿り着いた潮ととらは少女、「関守日輪」と出会う。
同時にうしおらに襲いかかる「婢妖」と呼ばれた白面の分身体。だが、婢妖を一蹴したのは潮ではなく法櫛を巧みに操った日輪だった
旭川に向かう観光バスが婢妖に乗っ取られてしまい操縦不能の暴走バスに…!
それに乗り込んでいた潮も婢妖に憑かれ身動きが取れない。そんな中現れたのは獣の槍伝承者の「秋葉流」ととらだった。流らの協力で暴走バ
婢妖に体を蝕まれ苦しむ兄、杜綱悟を救いたいと願う妹の純。
そんな純に同調し、雲外鏡を通じて東の長、山ン本に彼を救う手立てはないのかと問う潮だったが、山ン本からは杜綱の体内に入り込み直接婢妖を葬るしかな
杜綱悟を婢妖の悪手から救い出すことに成功した潮ととらだったが、その代償はあまりにも大きかった。
ただそれは翔るのみ。ただそれは襲うのみ。自我を失い潮自身が獣と化してしまうという最悪の事態が起こってしま
霊体「ジエメイ」に導かれカムイコタンに集結した麻子たち、そして潮の父紫暮をはじめとする光覇明宗の面々。
紫暮は、獣化してしまった潮を元に戻すためには、須磨子の櫛で潮の魂に触れたことのある麻子らそれぞれ
自我を取り戻した潮は獣の槍の導きでカムイコタンの洞の中へ――。だが酷使し続けたその体は既にボロボロになっていた。そんな潮を見かねたとらは潮と共に洞の中に行くことを決意する。
常闇の先で待ち受けていた巨
時を遡り、古代中国へとやってきた潮ととらは、王宮の間で白面の者と対峙した。
圧倒的なその力に慄然する潮、とらすらもその歯牙にかけず、一瞬でジエメイらの両親を葬り去る。やがて、うしおととらをあざ笑うかの
長き旅を終え、東京に戻って来た潮に日常が訪れる。嬉しそうに出迎える麻子、真由子、クラスメイト達、そして教室の懐かしい空気…。
そんなある日の下校途中、潮は一人の少年を助ける。少年の名は引狭霧雄。だが霧
日崎御角が絶命したことで光覇明宗には波紋が広がりあった。
一方、亡き御角を想い自室で力の無さを噛みしめる潮。自分を責める潮などかつて見たことがない…そんな潮を見かねたとらは自流の激励でなんとか潮を持ち
霧雄出生の秘密が隠された洋館、囁く者達の家にやってきた潮ととら、そして流、日輪。西洋魔術で造られたという奇怪な生物を倒しながら、辿り着いた炉の間――……!
潮の眼前には、今まさに獣の槍を無き物にせんと
とある日曜日、前日の暴飲暴食から潮はお腹を壊し寝込んでしまっていた。そんな潮に呆れたとらは、ふと真由子を思い出し彼女の元へ。
一方で、いつも通うブティックからのディナーパーティの招待状が届いていた真由
とらと喧嘩を繰り広げるいつもの朝、そして麻子と学校に通ういつもの日常を迎える筈だった潮。
しかし、突如としてHAMMR(ハマー)機関と呼ばれた謎の組織がその日常を破壊する。容赦無い彼らのやり方はあっと
白面の胎動は妖の災害を引き起こし、それを取り巻く人間らにも大きな影響を及ぼしていた。そんなHAMMR機関内で目覚めてしまった白面の体組織の猛攻に大ピンチの潮。
そこに駆けつけたのは捕獲されていたはずの
白面の者との最終決戦が近づいていることに焦りと不安を隠しきれない潮。そんな潮は学校の帰り道、偶然に麻子と出会うがいつものようにケンカをしてしまう。
いつも通りの日常が続くとは限らないと本当の気持ちに少
獣の槍が砕け散るという未来を知った東西の妖の長たちが出した結論――それは、ジエメイの血を引き、お役目としての力に目覚めた真由子を人身御供にして獣の槍をもう一度造りあげるというものだった。
不思議な力に
打倒・白面の者を果たすため、真由子・霧雄・九印は各々にできることを為そうとしている。
新たな獣の槍製造を阻止した潮は、符呪師・ヒョウと出会う。ヒョウは浄眼の力により、潮ととらの記憶を奪われていなかった
白面の者の陰謀が暗躍し始める――
厚沢の元に唐突に謎の霊体が訪れる。その霊体はジエメイと名乗り、対妖怪組織の指揮官である厚沢にお願いがあるのだという。ジエメイの要望を聞き入れた厚沢は急ぎ行動を開始する
白面の者の策略通り、現代のお役目である潮の母・須磨子がいる海底の石柱を破壊するため動き出す厚沢率いる自衛隊。それを阻止するべく、潮ととらは対白面用移動橋頭堡・仙嶽(せんがく)に乗り込む。
しかし、白面
潮は白面の者の策略から母・須磨子を救い出すため、海底にある大きな岩柱へと向かう。
その洞の中で、強大な白面を目の前に、結界を張り続けている須磨子。”うしお”と優しく名を呼ぶ須磨子。
温かい家族の時間が
白面の者復活!白面の者復活!!…基地内に響き渡る伝令とともに、人間達に戦慄が走る。不気味な叫び声と共に海底から飛び出す白面の者!!
東・西の妖怪がそれぞれ結集し形を成した妖“火の兄”も白面の前では無残
東西の大妖“火の兄”、須磨子、真由子、紫暮たちの力をもってしても白面の者を抑えこむことはできず、人々の恐怖と破壊を目的に、沖縄から本島に向かい飛び立っていく白面の者。
深淵の海に沈みゆく中で、潮は夢に
槍の破片に見せられ、全ての過去を知った潮。みんなを死なせたくない、その思いを胸に、再び立ち上がる。
白面の者は各都市を破壊しながら日本列島を縦断していく。
街は火の海に包まれ、巨大な台風の接近により国
人間も、妖怪も、共に白面の者に立ち向かう。希望を持つ者たちの力が、白面の者の動きを縛っていく。
皆のもつ希望、その中心には、復活した獣の槍を持つ蒼月潮がいた!登る太陽を背に、潮は再び白面の者に戦いを挑
真由子は霊体となり、白面に敗れ傷心したとらの元へ向かった。
白面の者を相手に、妖怪、人間が一丸となり白面の者を結界域へ押し込むのであったが、あと一歩の所で白面の結界が消えてしまう。
絶望感の潮の前に飛
結界域に封じ込められた白面の者は、身体から毒気を放ち結界域から妖怪たちを追い出す策にでるが潮ととらは鎧の力で守られる。
毒気の結界内は潮ととらvs白面の者というタイマンの死闘が始まる。
白面の攻撃を何
潮ととらの前に次第に押されていく白面の者は、槍への恐怖を拭い去るため自らの目を潰し襲い掛かかる。
高速で動く白面の者を倒す為にとらは自らの身体を犠牲にする秘策を潮に伝える。
最終決戦に挑む2人は、果た