第1話『地動説』、とでも呼ぼうか
舞台は15世紀のヨーロッパ某国。飛び級で大学への進学を認められた神童・ラファウ。彼は周囲の期待に応え、当時最も重要とされていた神学を専攻すると宣言。が、以前から熱心に打ち込んでいる天文への情熱は捨てら

第2話 今から、地球を動かす
フベルトの提唱した「地動説」は少年ラファウに大きな衝撃を与える。その考えが教会に対する異端思想であると頭では理解しつつも、知的探究心は抑えられない。そんな折、フベルトは傭兵上がりの異端審問官・ノヴァク

第3話 僕は、地動説を信じてます
処刑されたフベルトの異端思想――「地動説」をラファウが受け継いだと察知したノヴァクは、義父のポトツキに揺さぶりをかける。ポトツキもまたかつて地動説に魅了され、捕縛された過去を持つ異端者だった。ポトツキ

第4話 この地球は、天国なんかよりも美しい
ラファウの死から十年後――。代闘士のオクジーは気乗りのしない仕事で日銭を稼いでいた。同僚のグラスは天体を観測し、ある法則を見出すことに生き甲斐を感じているが、オクジーは現世に希望を見出せず、早く天国に

第5話 私が死んでもこの世界は続く
異端者の言葉に感化されたグラスは任務を放棄し、ノヴァクと敵対する事態に。巻き込まれる形となったオクジーは、異端者の決死の行動に衝撃を受ける。命からがら逃げ延びたオクジーとグラスは異端者の言葉に従い、山

第6話 世界を、動かせ
異端者とグラスの両者から「想い」を託されたオクジーが訪ねたのは、村外れの教会に住む修道士のバデーニ。彼は優秀ではあるが独善的で、とある思想上の禁忌に触れたことで街の修道院を追放された身だった。下級市民

第7話 真理のためなら
石箱の中身は禁忌とされる「地動説」に関する資料だった。バデーニはこれを証明すべく、より多くの観測記録を持つ者との接触を図るため街へと向かう。 一方、街の天文研究所で働くヨレンタは、優秀だが女性であると

第8話 イカロスにならねば
天文に関する難問を解いたヨレンタに接触するバデーニとオクジー。「自分が書いたものではない」と否定するヨレンタだったが、バデーニは彼女の聡明さを見抜いていた。「地動説」の共同研究を持ち掛けるバデーニに対

第9話 きっとそれが、何かを知るということだ
天文研究所の所長・ピャスト伯は、先代の教授から受け継いだ「完璧な天動説の証明」に残り少ない命を捧げていた。天体の観測記録を提供して欲しいというバデーニらの申し出を一度は断るピャスト伯だが、ある条件を理

第10話『知』
ピャスト伯の死から数ヶ月――バデーニは膨大な観測記録を基に「地動説」の完成に没頭し、オクジーはヨレンタから文字を教わり自身の心境を綴るようになる。が、バデーニはオクジーのその行動に一切の価値を認めず、

第11話『血』
新人の異端審問官の教育実習を任されたノヴァク。淡々と女性の異端者を拷問する姿に衝撃を受ける新人審問官ら。中でもシモンは本当にこんなやり方が正しいのかと疑問を抱く。 一方のバデーニはいよいよ「地動説」が

第12話 俺は、地動説を信仰してる
ヨレンタの父は、よりによってノヴァクだった。バデーニが天文の研究をしていると知ったノヴァクは、念のため調べさせて欲しいと言い出す。バデーニはやむを得ず、ノヴァクを小屋へと案内する。室内をくまなく捜索し

第13話 『自由』を
自らの命を賭してバデーニを逃がし、ノヴァクと対峙するオクジー。戦いの末、瀕死の重傷を負ったオクジーは長い夢を見る。目覚めるとそこは異端審問所の医療施設。ノヴァクがオクジーから話を聞き出すために敢えて生

第14話 今日のこの空は
ノヴァクから苛酷な拷問を受け続けるオクジー。見かねたバデーニはついに自白してしまう。こうしてはるか以前から信念ある者らによって連綿と託されてきた地動説の資料は教会に押収され、バデーニとオクジーは死刑を

第15話 私の、番なのか?
異端に関わったとして拷問を受けるヨレンタだったが、新人審問官のシモンに助けられ、いずこへと逃げ去っていく。助任司祭アントニの計略により娘が火あぶりの刑に処せられたと思い込んだノヴァクは失意の底に沈み、

第16話 行動を開始する
バデーニ、オクジー、ヨレンタの悲劇から25年――。教会の主流派幹部の倫理的腐敗は極まり、各地で抵抗勢力が台頭しつつあった。そのうちの一派、過激なことで知られる「異端解放戦線」のシュミットは各地の審問所

第17話 この本で大稼ぎできる、かも
移動民族の聡明な少女・ドゥラカ。彼女は父を貧しさのために喪ったことを悔い、富を得ることを人生の目的として生きてきた。ある日、ドゥラカは廃墟の街でシュミットが秘匿していたある書物と出合う。それは「地動説

第18話 情報を解放する
叔父の裏切りにより窮地に立つドゥラカだが、書物を奪還しにきたシュミットらによって事なきを得る。このまま自分が無価値になるのを恐れたドゥラカは書物を燃やすことで、「情報は私の頭の中だけにある」と交渉を持

第19話 迷いの中に倫理がある
「異端解放戦線」の組織長はヨレンタだった。彼女の目的は、最新技術である活版印刷で「地動説」を世に広め、同時に教会の不正や欺瞞を糺すことだった。 一方、娘が死んだと思い込んだまま生きる目的を見失ったノヴ

第20話 私は、地動説を愛している
「異端解放戦線」は活版印刷の準備を着々と進め、いよいよ印刷機のある工房へと合流することに。が、ヨレンタは何のつもりか一人アジトに残るという。ドゥラカはそんなヨレンタからある手紙を託される。それはかつて

第21話 時代は変わる
ヨレンタが「地動説」を守るために選んだ、悲しい結末。一方のシュミットらは組織の本拠地で仲間らと無事に合流を果たす。こうして活版印刷により『地球の運動について』の本はついに完成する。が、ある人物の行動に

第22話 君らは歴史の登場人物じゃない
真正面からぶつかり合う「異端解放戦線」とノヴァク率いる騎士団。その隙に逃げるドゥラカとシュミット。ドゥラカの提案とは陽動作戦だったのだ。ノヴァクの猛追に、シュミットは最後の力を振り絞る。 命からがら街

第23話 同じ時代を作った仲間
「君らは歴史の登場人物じゃない」――アントニの言葉はノヴァクにとってあまりにも非情なものだった。妄執に囚われたノヴァクはアントニに反旗を翻し、教会に火をつけて全てを葬ろうとするが、ドゥラカの反撃に遭っ

第24話 タウマゼインを
1468年、ポーランド王国都市部――。青年アルベルトはパン屋で働きつつ、天文への夢を捨て切れずにいた。ある日、教会で謎めいた司祭から告解を促され、ぽつぽつと子供時代のことを語り出す。天文が好きなアルベ

第25話『?』
青年ラファウから学術系サロンに招待された少年アルベルトは、好奇心に目を輝かせる。が、帰宅した彼が目にしたものは、信じがたい光景だった。 少年期の苛酷な出来事によって進むことも退くことも出来なくなってい